▲ 橋選手の親方(今野技能士会会長)も駆けつけ応援
奨励賞 : 福島教仁 選手(左)、奨励賞:橋豊喜 選手(右)
金賞 : 多比良和矢 選手(中央) |
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16日(日)開会式を終えると、各選手は持参した道具および支給される材料を入念に点検します。特に、作品を作成するにあたり、材料の善し悪しは勝敗に直結されるとも言われることもあり、部材一つ一つの確認には余念がありません。
17日(月)午前9時、緊張の高まる中いよいよ6時間に及ぶ競技開始を告げるホイッスルが会場に鳴り響きます。選手たちは一斉に原寸図の作図に取り掛かかり、開始30分が過ぎるころ、次々と図面を描き終える選手が次の作業へと取りかかります。一時の静寂の中、カンナで部材を削る音が微かに流れ出すと、埼玉土建の3選手も次々に図面を描き上げ部材のカンナかけに取りかかります。会場も徐々に騒がしさを増してくると、毛引き・自由がね・さしがねを駆使して部材に墨付けをおこないます。墨付けが終わると、いよいよ部材の加工が始まります。ノミを打つげんのう(金槌)やノコギリを引く音など、最近の住宅現場では聞くことの少なくなった音が会場中に響き渡ります。
午前の競技時間を終えると、同行した和田講師や今野講師、自費で会場を訪れた今野技能士会会長から昼食休憩中に激励を受け、選手たちも午後の作業に入っていきます。
午後2時頃には加工を終えた選手たちの組み立て作業がはじまります。埼玉土建の選手たちも続々と組み立て作業に入り、慎重に組み立てながら、調整作業を進めます。組みあがった作品のねじれ調整、面取り、木口の仕上げなど、少しでも精度を上げるため試合終了ぎりぎりまで作業の手をゆるめません。
そして午後3時45分競技時間終了。今大会では参加者76名中73名が時間内に作品を完成させるレベルの高い大会となりました。競技を終えた選手たちは一様にやりきった顔で片づけを進め、次の日の成績発表をまちながらこの日を終えました。 |