10年ぶりに”金”メダル獲得!

板橋選手が全国初出場で優勝の快挙!!

 今年度で27回を数える、全建総連主催の全国青年技能競技大会が、9月19日(月)〜21日(水)までの三日間、神奈川県横浜市にある、パシフィコ横浜を会場に開催されました。
この大会は、35歳以下の青年大工が、課題の「四方転び踏み台」作成を通して、技を競うというもので、6時間の制限時間内に製図から組み立てまで行います。
 この日を迎えるにあたって、全国の県連・組合では予選会を開催。4人の選手を全国大会に送り込んでいる東京都連や神奈川県連では、20人以上の出場選手で予選会に取り組み、また、三重県連では支部ごとの予選会を行い、代表選手を選出しています。そういう意味では今年集まった、35県連・組合から75人の選手で、全国何百人の青年大工の事実上の一位を決める大会と言えます。
埼玉土建でも、今年は14名の予選会を勝ち抜いた板橋悠選手(ふじみ野)、福島教仁選手(深谷寄居)、多比良和矢選手(深谷寄居)の三名が全国大会に出場しました。 → 予選大会の様子はこちら

選手を見守る講師陣(左下)と
板橋選手の仕上げを見守る大橋副委員長(右上)


入賞 : 多比良和矢 選手(左)、奨励賞:福島教仁 選手(右)
金賞 : 板橋悠 選手(中央)
 

 20日午前9時、競技開始を告げる笛の音と共に、一斉にスタート。選手たちは直定規や三角定規を巧みに操り、図面を描いていきます。

 開始から30分を過ぎると、会場のあちこちで手が挙がり、完成した図面を審査に提出。次々に部材削りの作業へ移っていきます。支給された、指定寸法よりも僅か一ミリ大きい材料を、かんなを用いて削っていきます。
 部材削りを終えた選手は墨付けの作業へ。部材を加工するための墨を、慎重かつ手早く付けていきます。
 多くの選手が墨付け作業を終え、エンピツをノミに持ち替えてほぞ穴を刻み出す頃に、午前の競技時間が終了。

 45分の休憩を挟んで午後の作業に進みます。この短い休憩時間の間に、大会へ同行した今野、和田両講師は、埼玉土建の三選手の作業状況を詳しく確認。的確にアドバイスを行っていきます。

 午後1時、競技再開。のみを打つげんのうの音や、のこぎりを引く音が、いっそう激しく会場にこだまする中、一時間ほど過ぎた頃には、続々と組み立ての作業へと進む選手が現れます。入念に確認しながら進めてきた作業が、組み立てる段階で作品の精度となって現れてきます。応援に訪れた仲間や親方が、固唾を飲んで見守る中、仕上げた部材を組み上げていく選手たち。しかし、組み終えたからといって、すぐに作品を提出する選手は一人もいません。時間ぎりぎりまで図面と照合したり、仕上げのかんなをかけるなどして、作品の完成度を高めるため、細部に渡り調整を続けていきます。
午後3時45分、競技終了。
 埼玉土建の三選手は、時間内に作品を完成させて、審査に提出。翌21日には作品展示を経て、閉会式が行われました。

 結果発表では入賞に選ばれた11人の中に、多比良選手の名前が。続いて銅賞3名、銀賞2二名が発表されましたが、その中に埼玉土建の名前はありませんでした。肩を落としかけたそのとき、「金賞、板橋悠、埼玉土建!」と告げられると、大きな拍手がわき起こりました。惜しくも入賞を逃した福島選手には、奨励賞が贈られました。
 全国大会へは初挑戦、そして24歳という若さで「金賞」に輝いた板橋選手へ、東京や千葉、神奈川の仲間をはじめ、会場中から惜しみない拍手と、祝福の言葉が贈られました。
 埼玉土建が青年技能競技大会で金賞を獲得したのは、今大会にも講師として同行していた、第17回大会の和田智一さん以来。実に10年ぶりの快挙となりました。

◆過去の大会の様子はこちら◆
 ●第26回全国青年技能競技大会 〜in 札幌〜
 ●第25回全国青年技能競技大会 〜in 鳥取〜
 ●第24回全国青年技能競技大会 〜in 岩手〜
 ●第23回全国青年技能競技大会 〜in 福井〜
 ●第22回全国青年技能競技大会 〜in 千葉〜
 ●第21回全国青年技能競技大会 〜in 島根〜