11月24日(金)から27日(月)にかけて、栃木県宇都宮市の栃木県体育館を中心に第55回技能五輪全国大会が開催されました。技能五輪全国大会は23歳以下の若手技術者が、職人日本一を決める大会で、42職種から1337人の選手が全国から集まりました。
建築大工職種は、過去最多の95名の選手が参加し、埼玉土建からは、成川弘将選手(熊谷支部)が出場しました。競技は事前に通知のあった課題を二日間に分けて行い、合計12時間の中で現寸図、木削り、墨付け、加工仕上げ、組立ての順で持ちうる技能を競い合いました。
大会初日の24日は、競技会場入りし、競技場所等を決める抽選を行い、競技説明と使用材料を確認した後、午後から会場を宇都宮市にある栃木県体育館に移し開会式が行われました。
いよいよ競技初日となる25日、午前9時に開始の笛が鳴り響くとともに、各選手一斉に現寸図書きへ取りかかりました。直前まで練習に取り組んでいた成川選手は、練習以上の速さで現寸図を仕上げ、審査員に提出し、木削り、墨付けの作業へと進め、会場に駆けつけた成川選手の家族や友人、そして親方や仲間からの応援を受けて、これまで積み重ねてきた練習の成果を発揮すべく健闘しました。応援団は皆、この日の為に日々仕事の合間を縫って練習に没頭する姿を見てきているだけに、成川選手への期待と応援にも熱が入りました。
作業は順調に進み、墨付けが終わった部材から順に審査員に提出、審査から戻ってきた部材から刻みの作業へと進み一日目の競技は終了しました。この日の作業工程から最後の仕上げまで、和田講師と一つ一つ確認し合い翌日の競技に備えました。
競技二日目の26日は、午前9時から一日目の作業の続きから始まりました。次々と組み立て作業に移る選手が現れる中、成川選手は慎重に作業を進め、終了時刻となる午後3時の一時間前に組み立て作業に移りました。応援に来た仲間が見守る中、成川選手は最後の部材をくみ上げ制限時間内に完成させました。二日間の長きにわたる競技の結果、惜しくも賞には届きませんでしたが大健闘しました。
成川選手は今大会の悔しさをバネに、来年の沖縄大会では金賞をとる決意を熱く語ってくれました。