除染作業への関心高まる!

〜建設職人として住民の不安に答えられるよう受講する仲間達〜

 3.11東日本大震災における原発事故を受け、労働安全衛生法に基づく“電離放射線障害防止規則”が2012年1月1日に改正(除染則)されました。 この改正により、汚染状況重点地域等<毎時0.23μSvを超える地域>における除染作業を行う場合、労働者の健康と安全の確保を目的に特別教育の受講が義務付けられました。 環境省が発表している「汚染状況重点地域」に指定されている埼玉県内での地域は、三郷市および吉川市全域となっています。

 草加市、越谷市、八潮市、三郷市、吉川市、松伏町の5市1町で構成された、埼玉県東南部地域放射線対策協議会では、東京電力福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境汚染の対処に関し、住民の不安を一日でも早く解消するため、“放射線量の低減を実現するための方針“等を取りまとめ、各自治体で除染作業や住民への線量計の貸し出しなどに取り組んでいます。

 埼玉土建では、4月17日および6月29日に「除染業務等に係る特別教育」を開催し、17支部から計30名の仲間が受講しました。講習では厚労省が発信している動画教材や(独)日本原子力研究開発機構が発信している除染作業の動画などを活用し、除染則の規定に基づいた講義および実技(一部)を行っています。
 受講者からは「既に元請けが除染作業を受注しているため必要になった」「汚染状況重点地域での仕事が多いため知識を得るため」「行政の除染に対する関心が低いと心配する近隣住民の不安に答えられるよう」など、直接仕事で係わる仲間だけでなく建設職人として住民からの相談にも対応できるよう受講したという仲間が多かったのが特徴です。